こんにちは!今回は言語聴覚士(ST)が行うリハビリテーションの中でも、「発声・発語訓練」に焦点を当ててご紹介します。
声を出すこと、言葉を話すことは私たちの気持ちや考えを伝える上で欠かせない大切な行為です。病気や加齢で声が出しにくくなったり、言葉がうまく話せなくなったりしたとき、STが専門的な視点からその回復をサポートします。
言語聴覚士(ST)と取り組む発声・発語訓練
発声・発語訓練はただ声を出すだけではありません。STは一人ひとりの状態に合わせて効果的な練習方法を提案し、丁寧にサポートします。
- 呼吸訓練: 安定した声のためには、まず呼吸を整えることが重要です。腹式呼吸や吹き戻し訓練などで発声に必要な息の量を増やし、コントロールする練習をします。
- 発声練習: 「あー」「いー」といった母音の発声や音階に合わせて声を出す練習は声帯や喉の筋肉を動かし、声の響きや大きさを改善します。
- 構音訓練:舌や唇、顎の動きを正確にするための訓練です。鏡を見ながら「パタカラ」と発音したり、舌を左右に動かしたりすることで発音をはっきりさせます。この舌の動きを鍛えることは、同時に飲み込みの力を高めることにもつながります。 舌は食べ物をのどへ運ぶ重要な役割を担っており、その動きがスムーズになることで安全に食事を楽しめるようになるのです。
- 歌唱訓練:好きな歌を歌うことは、声や言葉のリズム感を養うだけでなく、脳の活性化にもつながります。メロディーに合わせることで発声しやすくなる方も多く、声を出すことへの抵抗感を減らし自信を取り戻すきっかけにもなります。
発声・発語訓練は、もう一度、言葉で気持ちを伝えられる喜び、誰かと心を通わせられる喜び、そして安全に食事を楽しめる喜びを取り戻すための大切なプロセスです。
ぜひ、言語聴覚士と一緒に、あなたらしい声と話し方を取り戻すリハビリを始めてみませんか?


