作業療法士の得津です。パーキンソン病の進行に伴う「すくみ足」や「一歩目の出にくさ」、そして「ふらつき」があると思います。
今回、バランスマットを使用したリハビリメニューを紹介させて頂きます。
なぜパーキンソン病にバランスマットが効くのか?
バランスマットとは、適度な厚みとクッション性のあるスポンジ状のマットです。あえて足元を不安定にすることで、以下のような高いリハビリ効果が期待できます。
* 足の裏のセンサー(固有受容器)を刺激する 病気が進行すると足元の感覚が鈍くなりやすいですが、マットを踏むことで脳へ「今どこに体重がかかっているか」の情報が伝わりやすくなります。
* 前傾姿勢のリセットと体幹強化 不安定な上で姿勢を保とうとすることで、無意識に体幹の筋肉が働き、特有の前傾姿勢を改善へと導きます。
* すくみ足・第一歩の踏み出しの向上 マットの上で重心を動かす練習を重ねることで、歩行時にスムーズに足が出やすくなります。
※パーキンソン病の進行度を表す「ヤール分類」でいうと、特にバランスを崩しやすくなる「ヤール3(中等度)」の段階で最も重要になるトレーニングです。
メニュー
* 【ステップ1】座ってバランス(座位キープ) 椅子の上にマットを敷いて座り、両足を少し浮かせて10~20秒キープ。体幹を鍛えます。
* 【ステップ2】手すりを掴んでじっと立つ(静止起立) しっかり平行棒の手すりを掴んでマットに立ち、下を向かずに目線は前へ。足裏全体で沈み込む感覚を1~2分意識します。
* 【ステップ3】「イチ、ニ」の足踏み(すくみ足対策) 平行棒の手すりを掴んだままゆっくり足踏み。スタッフさんにリズムを声かけしてもらい、太ももを少し高く上げる意識をします。
* 【ステップ4】前後左右の重心移動(よろめき対策) 足の裏をマットにつけたまま、体重を「つま先⇔かかと」「右⇔左」へ交互に移動。傾いたときに足裏でグッとこらえる練習です。
同じようにパーキンソン病のリハビリや施設での生活に悩む方の参考になれば嬉しいです。


