こんにちは!今回は言語聴覚士(ST)によるリハビリテーションで、意外な活躍を見せる「吹き戻し」について深掘りします。

おもちゃ屋さんでも見かける身近なこのアイテムが、実は話すことや食べることをサポートする、優れた訓練道具になることをご存知でしょうか?

unnamed.jpg

なぜ吹き戻しがリハビリに役立つのか?

吹き戻しを吹くという単純な動作には、私たちが普段意識しない重要な筋肉の動きが隠されています。

  1. 唇(口唇)のコントロールを養う 吹き戻しをくわえ、空気が漏れないようにしっかり唇を閉じることがまず最初のステップです。この動作は、食事中に食べ物や飲み物が口からこぼれるのを防ぐ口唇閉鎖機能を鍛えます。また、発音時に唇を閉じる「マ行」や「パ行」の音を出す練習にもつながります。
  2. 呼吸のコントロールを身につける 吹き戻しを最後まで伸ばし、その状態をキープするには、肺から一定の強さで息を出し続ける必要があります。この練習は発声に必要な呼気(こき)の安定性を向上させます。安定した呼吸は声を長く出したり、途切れることなく話したりするために不可欠です。
  3. 舌や頬の動きを促す 吹き戻しを吹く際に舌や頬の筋肉も連動して動きます。これらの筋肉を意識的に使うことで、話すことや食べ物を口の中でまとめる動作がスムーズになります。

楽しく、無理なく続けるために

吹き戻しを使った訓練は「楽しみながら」続けられるのが大きな利点です。

  • 目標設定:最初は短くても少しずつ長く伸ばせるように挑戦してみましょう。
  • 変化をつけて:速く吹いたり、ゆっくり吹いたり、吹き戻しの動きに変化をつけることで様々な筋肉の使い方を練習できます。

吹き戻しは、一見シンプルですが口の周りや呼吸を整える上で非常に効果的なツールです。

この小さな一歩が明瞭な発音や安全な食事につながり、コミュニケーションや食事の楽しさを取り戻すきっかけとなるでしょう。