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パーキンソン病の重症度分類を解説!生活機能障害度Ⅰ度~Ⅲ度も確認

パーキンソン病の重症度分類を解説!生活機能障害度Ⅰ度~Ⅲ度も確認

パーキンソン病を発症してしまった場合、長期にわたって治療を継続していくことになります。重症度に見合った治療サポートを受けることが大切になるのですが、重症度はどのように分類されているのか理解しなければなりません。

「自分や家族の重症度がどの分類にあたるかわからない」と感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで、重症度の分類を知りたい方のため、どのような症状があるとどの重症度に分類されるのか解説します。

この記事を読むことによって各度合の症状がわかるようになるので、ぜひ参考にしてください。

パーキンソン病の重症度分類とは?

パーキンソン病には、2種類の重症度分類があります。

まず、通称「ヤール重症度」と呼ばれるホーエン・ヤールの重症度分類です。重症度分類は、ヤールⅠ度~ヤールⅤ度までの5種類です。

この他に、厚生労働省によって作成された「生活機能障害度」が1度~3度まで3種類あります。

以降でそれぞれについて解説します。

関連記事:パーキンソン病が進行する流れと注意しておきたい運動合併症

パーキンソン病のホーエン・ヤールの重症度

パーキンソン病の重症度評価のうち、ホーエン・ヤールではどのように重症度が分類されているのか解説します。なお、治療を受けることによって症状が改善することはあるため、ヤールⅣ度の方が治療を受けてⅢ度になることも珍しくありません。

関連記事:パーキンソン病患者の平均寿命と治療期間が長くなると現れやすい症状

ヤールⅠ度

Ⅰ度は、症状が片側の手足のみに現れている状態です。他の重症度評価と比較して最も症状が軽い状態をいいます。
日常生活に何か影響が出てしまうことはそれほど多くありません。そのため、介助を必要とすることもなく、個人でも通院治療ができます。

パーキンソン病は中脳の黒質と呼ばれる場所にある神経細胞が消失することによって症状が出る病気です。Ⅰ度の段階では、黒質の一部分のみに異常が見られます。

ヤールⅡ度

Ⅱ度になると、症状が両方の手足に現れるようになります。ですが、日常生活で介助を必要とするほどではありません。通院なども個人で行えるケースが多いです。

代表的な症状は、両方の手足の震えや、両側の筋肉のこわばりなどです。Ⅰ度と比較すると症状が少し強くなるので、仕事や日常生活に少なからず不便さを感じることがあります。

ヤールⅢ度

Ⅲ度になると現れやすくなるのが、姿勢反射障害です。姿勢反射障害とは姿勢やバランスを維持する際に必要となる自動反射が妨げられてしまう状態のことをいいます。

立ったり歩いたりする際だけではなく、何か動作を取る際や強風が吹いてそれに耐えようとする際などに使われるのが姿勢反射です。そのため、姿勢反射障害が起こるとバランスが取れなくなったり、歩き出した際に止まらなくなったりします。

ほとんどのケースでは介助は必要ありませんが、職種によっては仕事の継続が難しくなることもあります。

ヤールⅣ度

Ⅳ度になると自力での生活が難しくなり、さまざまな場面で介助を必要とするようになります。
自力での歩行はなんとかできるものの、長距離の移動は難しいです。

ヤールⅤ度

Ⅴ度になると、立つことが困難になります。ベッドの上や車椅子での生活となり、日常生活は全面的な介助が必要です。自力での歩行や起立はできなくなります。

ただ、すべての方が必ずしもヤールⅤ度まで進行するわけではありません。脳卒中の合併症や、骨折などによる長期間の寝たきり生活などがあるとリスクが高まるので、血圧・コレステロールの管理や転んでけがをしないように気をつけるなど取り組んでいきましょう。

関連記事:パーキンソン病とは?押さえておくべき4大症状と基本的な治療法

パーキンソン病の生活機能障害度

続いて、厚生労働省によって定められている生活機能障害度について解説します。各特徴は以下の通りです。

生活機能障害度Ⅰ度

Ⅰ度は、日常生活や通院にほとんど介助を必要としない状態です。ホーエン・ヤールの重症度でいうところのⅠ度・Ⅱ度が生活機能障害度Ⅰ度に該当します。

生活機能障害度Ⅱ度

Ⅱ度になると、日常生活や通院に介助を要するようになります。ホーエン・ヤールの重症度でいうところのⅢ度・Ⅳ度が生活機能障害度Ⅱ度に該当します。

ホーエン・ヤールの重症度Ⅲ度以上、かつ生活機能障害度Ⅱ度以上の場合は医療費助成の対象となります。[1]
また、医療費助成の要件を満たさない軽症者も1ヶ月の医療費総額が33,330円を超える月が年間3回以上ある場合は医療費補助対象となります。[2]

[1]

参考:(PDF)第1回 指定難病検討委員会資料 資料3 指定難病の要件:指定難病の要件について[PDF]

[2]

参考:難病情報センター:指定難病患者への医療費助成制度のご案内

生活機能障害度Ⅲ度

Ⅲ度になると、自力での日常生活や通院はできません。全面的に介助を必要とするようになり、介助なしでは歩いたり、立ったりできなくなります。ヤールⅤ度が生活機能障害度Ⅲ度に該当します。

わからない場合は医師に確認を

いかがだったでしょうか。パーキンソン病の重症度分類について解説しました。症状からどの重症度に分類されるのか判断しやすくなったかと思います。
ただ、症状によっては判断が難しい部分もあるので、わからない場合は医師にご確認ください。

症状が進行するほど、私生活に支障が出やすくなってしまいます。有料老人ホームや高齢者住宅の経営を行っているスーパー・コートでは、パーキンソン病専門住宅の介護施設もご用意しています。24時間看護師によるサービスも提供しているので、ぜひご相談ください。

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監修者

監修者の写真

花尾 奏一 (はなお そういち)

介護主任、講師

<資格>

介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

<略歴>

有料老人ホームにて10年間介護主任を経験し、その後「イキイキ介護スクール」に異動し講師として6年間勤める。現在は介護福祉士実務者研修や介護職員初任者研修の講師として活動しているかたわら、スーパー・コート社内で行われる介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成や試験官も務めている。