涼しくなってきたな、と感じる日になってきましたが、それでも最高気温が25度を超える『夏日』がまだ続いています。

熱中症になる心配は減っては来ましたが、まだしばらくは注意をしてください。


今回は前回の予防接種のお知らせのときに触れていた、インフルエンザについての説明をいたします。

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インフルエンザは風邪の重いものというように思っておられる方が多いと思いますが、インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症で、発症したときに現れる主な症状には次のようなものがあります。

38度以上の高熱  体の節々の痛み  筋肉痛
倦怠感  頭痛  吐き気  下痢

風邪との違いとなる大きな特徴は次の3つとなります。

  1. 急な高熱
    風邪は、じわじわ熱が高くなりますが、インフルエンザは、急に38度を超える高熱がでます。
    ただし2月から3月にかけて流行する B型インフルエンザ の場合は、消化器系の症状が主となり、平熱や微熱の場合もあるので熱がなくても要注意です。
  2. 全身の症状
    風邪の時よりもなどの全身症状が強くが現れます。
  3. 呼吸器系の症状は後から出現
    咳やくしゃみ、鼻水などの呼吸器系の症状は、 風邪に比べてインフルエンザでは最初現れにくいという特徴があります。
    インフルエンザの場合、高熱が治まった後にこれらの症状が現れます。

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発症した場合、かつては対症療法として解熱剤などが処方されることが多かったですが、"タミフル"や"リレンザ"などの抗インフルエンザウイルス薬が開発され、これらの内服で熱が下がり排出されるウイルスの量が減るまでの期間が1~2日短くなるとされています。

ただし、発症から48時間以内に内服を開始し、内服期間を守ることが重要となります。(抗インフルエンザ薬は発症から48時間以上経過してから内服を開始しても十分な効果が得られないとされています)

インフルエンザはウイルスが含まれる感染者のせきやくしゃみなどの飛沫を吸い込むこと、また感染者が触った物を触り、その手で鼻や目、口を触ることで感染します。

また、感染から発症までの期間(潜伏期間)は24時間から48時間程度と比較的短くなっています。この時間で体の中で発症するのに必要な、またほかの人に感染させるだけの数にウイルスが増えてしまいます。

そのため、予防にはインフルエンザウイルスに極力接触しないこと、体内の侵入を防ぐことが有効です。

具体的な対策としては

手洗い  マスク  室内の換気・保湿  人混みを避ける

などが考えられます。

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また、規則正しい生活や食習慣を心掛け、自身の免疫力を高めておくことも発症をしないということで効果があります。

もちろん、予防接種は感染の予防に効果的ではありますが、予防効果は6割~7割程度と言われています。ですが、予防接種を受けている方はそうでない方に比べ重症化が予防できるため、予防効果が高くないからと言って接種をする意味がないということにはなりません。

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予防接種の実施については前回お知らせしたとおり、10月1日から65歳以上の方については定期接種が開始となっていますので、かかりつけの医院などにご相談いただければと思います。