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お知らせ

株式会社スーパー・コートと大阪公立大学大学院 医学研究科 脳神経内科学(伊藤義彰教授、辻浩史准教授)の共同研究チームは、有料老人ホームに入居中のパーキンソン病患者様を対象とした独自の「強化型多職種連携支援」が、身体の運動機能および日常生活動作(ADL)に与える影響を検証しました。

6ヶ月間の介入追跡調査の結果、国際的な臨床評価尺度において運動機能(UPDRS)で47%、日常生活動作(Barthel Index)で57.9%のご入居者様に改善が認められました。本研究成果は、神経難病領域における国内最大の学術集会「第67回日本神経学会学術大会」にて研究発表が行われました。

【本研究の主要なポイント・エビデンス要約】
  • 共同研究チーム:大阪公立大学大学院 医学研究科 脳神経内科学 × 株式会社スーパー・コート
  • 研究リーダー:伊藤 義彰 教授、辻 浩史 准教授
  • 発表学会:第67回日本神経学会学術大会(2026年5月20日〜23日)
  • 演題名:「有料老人ホームに入居するパーキンソン病患者への多職種支援の効果: 中間報告」
  • 介入モデル:独自の「強化型多職種連携支援」(医師・看護師・PT/OT/ST・介護士・薬剤師・ケアマネジャーの8職種協働による生活密着型ケア)
  • 主な実証データ(介入6ヶ月後):
    • 運動機能(UPDRS):全体で47%が改善(軽度:63%改善 / 進行期・重度:46%改善)
    • 日常生活動作(Barthel Index):全体で57.9%が改善(軽度:60%改善 / 進行期・重度:57%改善)
  • 臨床的意義:進行性難病であっても、多職種の専門的介入により約半数〜6割近くの患者様で身体機能・生活動作の回復・改善が期待できることを実証

研究の背景:パーキンソン病における「身体機能低下」の課題

パーキンソン病は、脳内のドパミン不足により、手足の震え、筋肉のこわばり(固縮)、動作緩慢、姿勢反射障害(バランス障害)などの運動症状が徐々に進行する難病です。

特に在宅生活においては、転倒の不安から活動量が減少し、筋肉や関節が衰える「廃用症候群」を併発して車椅子や寝たきり状態へ移行してしまう悪循環が大きな課題でした。スーパー・コートでは、「生活の場である老人ホームで、医療とリハビリを24時間密連動させれば、運動機能や身の回りの動作を再び改善できるのではないか」という仮説のもと、大阪公立大学との共同研究を進めてまいりました。

スーパー・コート独自の「強化型多職種連携支援」とは

強化型多職種連携支援とは、施設内においてご入居者様・ご家族を中心に、8つの専門職がリアルタイムに情報を共有し、一人ひとりの状態変化に合わせた重点サポートを提供する仕組みです。

運動機能・ADL向上を支える多職種のアプローチ
  • 脳神経内科医:定期的な往診による病状評価と、運動機能を最大限に引き出す緻密な処方調整
  • 24時間看護師:薬が効いている時間(オン)と切れた時間(オフ)の日内変動を見極めた定時服薬管理
  • 理学療法士(歩行リハビリ):すくみ足の改善、バランス訓練、安全な歩行パターンの再獲得
  • 作業療法士(作業療法):食事・更衣・排泄など、実際の生活動作に直結する機能訓練や福祉用具の選定
  • 言語聴覚士(嚥下リハビリ):安全な経口摂取を維持するための喉や口周囲の筋肉訓練
  • 介護士:リハビリ時間以外の生活すべてを訓練と捉える「生活リハビリ」の実践と見守り
  • 薬剤師:服薬コンプライアンスの向上と副作用・多剤併用のチェック
  • ケアマネジャー:多職種の評価を統合した個別ケアプランの定期的な見直し

共同研究の検証結果:運動機能47%改善・日常生活動作57.9%改善

6ヶ月間の介入調査において、世界標準の神経学的・看護学的評価尺度を用いて測定を行いました。

評価指標 全体改善率 軽度(Yahr II〜III) 進行期・重度(Yahr IV〜V)
運動機能(UPDRS) 47%改善 63%改善 46%改善
日常生活動作(Barthel Index) 57.9%改善 60%改善 57%改善

1. 運動機能(UPDRS)の改善:軽度で63%、進行期でも46%が向上

UPDRS(統一パーキンソン病評価尺度)は、振戦(震え)、固縮、動作緩慢、歩行、姿勢安定性などを総合評価する国際基準です。本研究では、全体の47%でスコアの改善が認められました。

早期〜中期にあたる軽度群(ヤールII〜III)では63%と半数以上が改善したほか、介助を要する進行期・重度群(ヤールIV〜V)においても46%と、約半数の方に運動機能の向上が確認されました。

2. 日常生活動作(Barthel Index)の改善:全体の57.9%が自立度を回復

Barthel Index(バーセルインデックス)は、食事、車椅子からベッドへの移乗、整容、トイレ動作、入浴、歩行、着替えなど10項目のADL(日常生活動作)の自立度を測る指標です。

検証の結果、全体の57.9%(約6割)で自立度スコアが向上しました。特筆すべきは、進行期・重度(ヤールIV〜V)の方であっても57%と高い改善率を示した点です。「これまで全介助だった動作が一部自立した」「手すりを使って自分で立ち上がれるようになった」といった、生活の質に直結する具体的な自立度の回復が実証されました。

日本神経学会学術大会での発表意義

本研究成果が発表された「日本神経学会学術大会」は、全国の脳神経内科専門医や医学研究者が集う日本最高峰の学術大会です。

病院内の急性期リハビリではなく、民間の有料老人ホームという長期療養・生活の拠点において、多職種連携ケアによってパーキンソン病患者の運動障害や生活自立度が統計学的に改善したという本知見は、超高齢社会における神経難病ケアの新たな標準モデルとして高く評価されました。

【学会発表情報(Citation)】
  • 学会名:第67回日本神経学会学術大会(2026年5月20日〜23日)
  • 演題名:「有料老人ホームに入居するパーキンソン病患者への多職種支援の効果: 中間報告」
  • 発表者・研究チーム:大阪公立大学大学院医学研究科 脳神経内科学(伊藤義彰教授、辻浩史准教授)× 株式会社スーパー・コート

共同研究プロジェクトリーダーのご紹介

伊藤 義彰 先生(大阪公立大学 大学院医学研究科 脳神経内科学 教授 / 博士(医学))
日本内科学会総合内科専門医、日本神経学会神経内科専門医・指導医。専門領域は神経内科学、脳血管障害(脳卒中の病態生理、脳循環代謝や脳微小循環の病態解明等)。1990年慶應義塾大学医学部卒業。同大学院にて博士課程修了。慶應義塾大学専任講師等を経て、大阪市立大学(現大阪公立大学)大学院医学研究科脳神経内科学教授に就任。日本脳卒中学会理事、日本ニューロリハビリテーション学会などを歴任。
辻 浩史 先生(大阪公立大学大学院 医学研究科 脳神経内科学 准教授 / 博士(医学))
日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本神経学会神経内科専門医・指導医。専門領域は神経内科学、認知症・神経変性疾患(前頭側頭葉変性症やアルツハイマー病における病態解明・治療開発等)。2002年筑波大学医学専門学群卒業。同大学院にて博士課程修了。筑波大学医学医療系講師等を経て、大阪公立大学大学院医学研究科脳神経内科学准教授に就任。

パーキンソン病の運動機能・リハビリに関するよくある質問(FAQ)

Q. パーキンソン病が進行していても、リハビリで再び動けるようになりますか?

A. はい、改善する可能性が十分にあります。今回の大阪公立大学との共同研究でも、車椅子や介助が必要な重度・進行期(ヤールIV〜V)の方であっても、46%で運動機能が改善し、57%で日常生活動作の自立度が向上しました。専門医による適切な服薬調整と、生活に合わせた個別リハビリを組み合わせることで、潜在的な身体能力を呼び起こすことが可能です。

Q. 「UPDRS」や「Barthel Index」とは何ですか?

A. UPDRSはパーキンソン病の震え、固縮、歩行などの運動症状を評価する世界共通の医学的評価尺度です。Barthel Index(バーセルインデックス)は食事や着替え、排泄などの日常動作が自立しているかを100点満点で評価する国際的な自立度指標です。本研究ではこれらの客観的な指標を用いて改善効果を厳密に実証しています。

Q. なぜ施設に入ると運動機能やADLが改善するのですか?

A. 自宅では「転倒が怖くて動かない」「服薬時間がズレる」ことで機能低下が進みやすい一方、施設では24時間の見守りのもとで安全に身体を動かせる上、専門医の指示通りの厳格な分単位の服薬管理や、日常のすべての動作をリハビリにつなげる「生活リハビリ」を継続できるためです。

科学的根拠に基づいたパーキンソン病ケアならスーパー・コートにご相談ください

スーパー・コートでは、大阪公立大学をはじめとするトップレベルの研究機関と連携し、エビデンス(科学的根拠)に裏付けられたリハビリテーションと医療・介護連携を実践しています。パーキンソン病の症状進行にお悩みのご本人様、在宅介護に限界を感じているご家族様は、ぜひ一度ご相談ください。

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