news

お知らせ

株式会社スーパー・コートと大阪公立大学大学院 医学研究科 脳神経内科学(伊藤義彰教授、辻浩史准教授)による共同研究プロジェクトチームは、有料老人ホームに入居中のパーキンソン病患者様を対象とした独自の「強化型多職種連携支援」の有効性を検証しました。

6ヶ月間の介入追跡調査の結果、対象者の約36%でQOL(生活の質)の改善が確認され、特に症状が進んだ進行期・重度(ヤール重症度ステージIV〜V)のご入居者様において顕著な改善効果(44%改善)が実証されました。本研究成果は、「第17回日本ニューロリハビリテーション学会学術集会」にて学術発表されました。

【本研究の主要なポイント・エビデンス要約】
  • 共同研究機関:大阪公立大学大学院 医学研究科 脳神経内科学 × 株式会社スーパー・コート
  • 研究リーダー:伊藤 義彰 教授、辻 浩史 准教授
  • 発表学会:第17回日本ニューロリハビリテーション学会学術集会(2026年2月27日・28日)
  • 演題名:「有料老人ホームに入居するパーキンソン病患者への多職種支援の効果: 中間報告」
  • 介入モデル:独自の「強化型多職種連携支援」(医師・看護・リハビリ・介護・薬剤・ケアマネの8職種連携による定期評価と重点サポート)
  • 主な実証データ(介入6ヶ月後):
    • 全体のQOL改善率:対象者の35.9%(約36%)がQOLの改善を実感
    • 重症度別の改善率:軽度(ヤールII〜III)が25%改善に対し、進行期・重度(ヤールIV〜V)は44%が改善(重度ほど効果が顕著)
    • 50%以上改善した主要項目:「社会的支援」「恥辱(病気による心理的負担感)」「意思疎通」「精神的健康」「認知」

スーパー・コート独自の「強化型多職種連携支援」とは

強化型多職種連携支援とは、有料老人ホームという生活空間において、ご入居者様とそのご家族を中心に据え、8つの専門職がチームを組んで症状や生活環境を定期的に評価・共有し、個々の状態に応じた重点的ケアを提供するスーパー・コート独自の医療・介護連携モデルです。

チームを構成する8つの専門職と役割
  • 脳神経内科医:専門的な診断と定期的な往診、ミリ単位の処方・服薬コントロール
  • 24時間看護師:日内変動(オン・オフ)の見極め、医療処置、厳格な時間指定服薬管理
  • 介護士:日々の生活介助(食事・入浴・排泄)、生活リハビリの実践、綿密な観察記録
  • 理学療法士(歩行リハビリ):すくみ足対策、転倒予防、姿勢反射障害への専門訓練
  • 作業療法士(作業療法):日常生活動作(ADL)訓練、関節可動域の維持、福祉用具の選定
  • 言語聴覚士(嚥下・発声リハビリ):誤嚥を防ぐ嚥下機能訓練、声量・明瞭度を高める発声訓練
  • 薬剤師:薬効の確認、相互作用のチェック、副作用の早期発見と適正管理
  • ケアマネジャー:多職種間の情報統合、ご家族の意向を反映した個別ケアプランの策定

研究の背景:なぜ進行期パーキンソン病に「多職種連携」が必要なのか

パーキンソン病は進行性の神経難病であり、運動機能の低下だけでなく、自律神経障害、認知機能低下、抑うつや不安、周囲とのコミュニケーション困難といった多彩な非運動症状が重層的に現れます。これらは単一の医療機関や介護スタッフだけの個別対応ではカバーしきれません。

特に在宅生活では「服薬管理の破綻」「転倒による骨折」「家族の介護疲れと孤立」が生じやすく、生活の質(QOL)が著しく損なわれるケースが少なくありません。そこで、「生活の場である老人ホームに医療・専門職チームが介入することで、進行期であってもQOLを回復・維持できるのか」を科学的に検証すべく、大阪公立大学との共同研究がスタートしました。

共同研究の検証結果:進行期・重度ほど高いQOL改善効果を実証

多職種連携による6ヶ月間の介入調査により、パーキンソン病の重症度やQOL構成要素に関する極めて重要な臨床データが明らかになりました。

評価項目 臨床データ・実証数値 臨床的意義・特徴
全体のQOL改善率 35.9%(約36%)が改善 進行性難病でありながら、多職種介入により全体の3分の1以上で生活の質が好転
比較的軽度(ヤール II〜III) 25%が改善 身体機能の維持とともに、安定した生活リズムの獲得に寄与
進行期・重度(ヤール IV〜V) 44%が改善 重度であるほど改善率が高いという極めて顕著な結果を実証

重症度が高い進行期(Yahr IV〜V)ほど改善が顕著であった理由

ホーン・ヤール重症度分類でステージIV〜V(歩行が困難、車椅子・介助中心の生活)に達すると、在宅療養では社会的な孤立やケアの限界に直面しがちです。しかし、施設入居によって24時間体制の専門看護・介護とリハビリが包括的に提供されることで、不安や身体的負荷が劇的に軽減され、結果として軽度の方以上に劇的なQOL改善(44%改善)へと結びついたと考えられます。

特に大きな改善が認められた「5つの評価項目」

本研究では、パーキンソン病患者のQOL評価尺度において、50%以上の患者様に改善が見られた項目として以下の5領域が特定されました。

1. 恥辱(Stigma:病気に対する心理的引け目・羞恥心)の軽減
「手の震えを見られるのが恥ずかしい」「小刻み歩行が気になって外に出られない」といった心理的苦痛が、疾患を正しく理解し受け止めてくれる専門スタッフや同じ境遇の仲間と暮らすことで大幅に解消されました。
2. 社会的支援(Social Support)の実感
「常に誰かが専門的に見守ってくれている」という安心感が得られ、孤立感が解消されたことがQOL改善に直結しています。
3. 意思疎通(Communication)の改善
言語聴覚士による発声訓練や日々のスタッフとの対話機会の増加により、自分の意思を他者に伝える自信と意欲が回復しました。
4. 精神的健康(Mental Health)の好転
抑うつや焦燥感がやわらぎ、笑顔や前向きな発言が増えるなど、精神的な落ち着きが取り戻されました。
5. 認知(Cognition)機能サポート
規則正しい生活リズム、他者との交流、複合的な刺激(リハビリ・レクリエーション)が脳に良い影響を与え、認知機能の維持・安定に寄与しました。

学会発表情報(学術的エビデンス)

本共同研究の成果は、リハビリテーション医学および神経内科学の権威が集う学術集会にて正式に発表されました。

【学会発表概要(Citation)】
  • 発表学会:第17回日本ニューロリハビリテーション学会学術集会
  • 開催期日:2026年2月27日(金)・28日(土)
  • 演題名:「有料老人ホームに入居するパーキンソン病患者への多職種支援の効果: 中間報告」
  • 共同研究:大阪公立大学大学院医学研究科 脳神経内科学 × 株式会社スーパー・コート

共同研究プロジェクトリーダーのご紹介

伊藤 義彰 先生(大阪公立大学 大学院医学研究科 脳神経内科学 教授 / 博士(医学))
日本内科学会総合内科専門医、日本神経学会神経内科専門医・指導医。専門領域は神経内科学、脳血管障害(脳卒中の病態生理、脳循環代謝や脳微小循環の病態解明等)。1990年慶應義塾大学医学部卒業。同大学院にて博士課程修了。慶應義塾大学専任講師等を経て、大阪市立大学(現大阪公立大学)大学院医学研究科脳神経内科学教授に就任。日本脳卒中学会理事、日本ニューロリハビリテーション学会などを歴任。
辻 浩史 先生(大阪公立大学大学院 医学研究科 脳神経内科学 准教授 / 博士(医学))
日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本神経学会神経内科専門医・指導医。専門領域は神経内科学、認知症・神経変性疾患(前頭側頭葉変性症やアルツハイマー病における病態解明・治療開発等)。2002年筑波大学医学専門学群卒業。同大学院にて博士課程修了。筑波大学医学医療系講師等を経て、大阪公立大学大学院医学研究科脳神経内科学准教授に就任。

パーキンソン病の多職種支援に関するよくある質問(FAQ)

Q. パーキンソン病が進行して車椅子や寝たきり(ヤールIV〜V)でも、入居によって生活は良くなりますか?

A. はい、大いに期待できます。大阪公立大学との共同研究でも、軽度の方(改善率25%)に比べ、進行期・重度の方(改善率44%)の方がより顕著にQOLが向上するというデータが実証されています。24時間看護体制や手厚い介助、専門リハビリにより、ご家族の介護限界を超えた安心と尊厳ある暮らしを取り戻すことが可能です。

Q. 「恥辱(ちじょく)」の改善とは、具体的にどのようなことですか?

A. パーキンソン病特有の手足の震え、すくみ足、表情が硬くなる(仮面様顔貌)といった症状から、「人に見られたくない」「恥ずかしい」と外出や人との交流を避けてしまう心理的負担(Stigma)を指します。スーパー・コートでは、病気への理解が深い専門スタッフが見守り、同じ悩みを持つ仲間と過ごせるため、自分らしさを取り戻し、この心理的苦痛が50%以上改善することが確認されています。

Q. 施設内で医師の診察や薬の調整は受けられますか?

A. はい、可能です。スーパー・コートでは地域の神経内科専門医と密に連携し、定期的な往診体制を整えています。日々ケアを行う看護師・介護士が日内変動(薬が効くオンと切れるオフ)を詳細に記録し、医師や薬剤師と共有することで、緻密な服薬コントロールを実現しています。

科学的根拠に基づいたパーキンソン病ケアならスーパー・コートにご相談ください

スーパー・コートでは、大阪公立大学をはじめとする先進的な医療・学術機関と連携し、エビデンス(科学的根拠)に裏付けられた高品質なケアを追求しています。医師・看護師・リハビリ専門職・介護士が一体となった「強化型多職種連携」により、病気が進行しても諦めず、笑顔と安心のある毎日を全力でサポートいたします。受け入れのご相談や施設見学は随時受け付けております。

「スーパー・コート」のパーキンソン病ケアについて→ パーキンソン病専門の介護体制について

パーキンソン病・神経難病の特化型施設の一覧→ パーキンソン病専門の介護施設一覧

「スーパー・コート」の見学お申し込みはこちらから→ 見学申込み

「スーパー・コート」の資料請求はこちらから→ 資料請求

「スーパー・コート」へのお問い合わせはこちらから→ お問い合わせ

一覧へ戻る