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お知らせ

株式会社スーパー・コートと大阪大学大学院 医学系研究科 神経内科学による共同研究チームは、進行期パーキンソン病のご入居者様を対象とした独自の複合音楽ケア「シングケア」の臨床効果に関する研究を実施しました。その結果、発声持続時間の延伸や嚥下(飲み込み)機能の改善、ならびに高い安全性と継続性(完遂率78.1%)が実証され、本研究論文が世界パーキンソン病・関連障害学会の公式学術誌『Clinical Parkinsonism & Related Disorders』に掲載されました。

【本研究の主要なポイント・エビデンス要約】
  • 研究機関:大阪大学大学院 医学系研究科 神経内科学(池中建介助教)× 株式会社スーパー・コート
  • 対象者:有料老人ホーム「オリーブ・宝塚」入居中の進行期パーキンソン病患者25名(年齢中央値80.0歳、重症度ステージ中央値4.0)
  • 検証内容:通常の言語聴覚療法に週1回45分間の音楽レクリエーション(シングケア)を併用(3ヶ月間)
  • 主な実証結果:
    • 最長発声持続時間(MPT)が平均+2.23秒延伸
    • 改訂水飲みテスト(MWST)による嚥下機能の向上傾向
    • プログラム完遂率78.1%(出席回数中央値10回/全12回)を記録し、高い実現可能性を証明
  • 掲載誌:世界パーキンソン病・関連障害学会公式誌『Clinical Parkinsonism & Related Disorders』

音楽ケアプログラム「シングケア」とは

シングケアとは、声楽家の青木春奈氏(シズクワークス代表)によって開発された、高齢者や進行期パーキンソン病などの神経変性疾患患者様を対象とする音楽ベースの複合レクリエーションプログラムです。スーパー・コートの各施設において「歌を通して、その人らしく生きることを支える」実践的なケアとして導入されています。

単なる音楽鑑賞や合唱にとどまらず、言語聴覚療法(リハビリ)の知見と発声・呼吸法を融合させ、楽しみながら口腔機能・呼吸筋・嚥下機能を刺激する点に特徴があります。

共同研究の背景と目的

パーキンソン病の進行に伴って生じる「声が小さくなる(小声・構音障害)」や「飲み込みにくくなる(嚥下障害)」といった症状は、会話によるコミュニケーションの喪失や、誤嚥性肺炎のリスクを高める重大な要因です。

従来の専門的なリハビリテーションに加え、施設生活の中で「患者様が意欲的かつ安全に継続できるアプローチ」を確立すべく、大阪大学とスーパー・コートによる産学連携の共同研究プロジェクトとして臨床評価が行われました。

研究方法・対象プロトコル

パーキンソン病専門フロアを有する「スーパー・コート オリーブ・宝塚」にて、安定した言語聴覚療法を受けている入居者様を対象に実施されました。

研究項目 詳細内容
研究対象 施設入居中の進行期パーキンソン病患者 25名
(年齢中央値:80.0歳 / ホーン・ヤール重症度分類中央値:ステージ4.0)
介入方法 個別言語聴覚療法 + グループ音楽ケア(シングケア)
(頻度:週1回 / 時間:1回45分間 / 期間:3ヶ月間・全12回)
実施施設 有料老人ホーム「スーパー・コート オリーブ・宝塚」(兵庫県宝塚市)
検証指標 1. 最長発声持続時間(MPT:Maximum Phonation Time)
2. 改訂水飲みテスト(MWST:Modified Water Swallow Test)
3. 完遂率(出席回数・有害事象の有無・実施可能性)

共同研究の実証データと臨床的成果

3ヶ月間の介入前後(Pre/Post)の測定により、以下の定量的データが実証されました。

1. 最長発声持続時間(MPT)の延伸(+2.23秒)

深吸気後に可能な限り長く発声を継続させるMPTの測定において、介入後には平均して+2.23秒の伸びが確認されました。発声に必要な呼気筋力や声帯の閉鎖機能が維持・強化され、日常会話における発声明瞭度の向上やコミュニケーション意欲の維持に寄与することが示唆されました。

2. 嚥下機能(改訂水飲みテスト:MWST)の改善傾向

誤嚥のリスクを評価する改訂水飲みテスト(MWST)においても、スコアの上昇が確認されました。歌唱時の口唇・舌・喉頭の協調運動が、食物や水分の安全な嚥下(飲み込み)に好影響を与える可能性が示されました。

3. 進行期でも継続可能な高い完遂率(78.1%)

ヤール重症度ステージ4(介助を要する進行期)の患者様が中心でありながら、全12回のうち出席回数の中央値は10回、プログラム完遂率は78.1%に達しました。重大な有害事象(体調悪化や事故)は見られず、進行期の高齢患者様であっても安全かつ意欲的に続けられる「高い実現可能性(Feasibility)」が証明されました。

世界パーキンソン病・関連障害学会公式誌への論文掲載について

本研究論文は、パーキンソン病および運動障害領域における国際的な学術誌『Clinical Parkinsonism & Related Disorders』に査読付き原著論文として採択されました。

病院や研究機関の閉じた環境ではなく、民間の有料老人ホームという実際の居住生活環境において、音楽を取り入れたアプローチが身体機能の維持・改善に寄与するという臨床的エビデンスを示した点が、国際的に極めて高い学術的評価を受けました。

【論文情報(Citation)】
  • 論文タイトル:A 3-month music-based recreation program added to stable speech-language therapy in institutionalized patients with Parkinson’s disease: a feasibility study
  • 日本語訳:施設入居中のパーキンソン病患者様に対する『音楽レクリエーション』の実現可能性に関する研究~3ヶ月間の言語リハビリ併用プログラム~
  • 掲載学術誌:Clinical Parkinsonism & Related Disorders(Elsevier発行 / 世界パーキンソン病・関連障害学会公式誌)

共同研究プロジェクトリーダー・開発者プロフィール

共同研究プロジェクトリーダー:池中 建介 先生
大阪大学 大学院 医学系研究科 神経内科学 助教 / 医学博士
日本内科学会認定内科医、日本神経学会神経内科専門医・指導医。専門領域は神経内科学、病態神経科学(パーキンソン病、ALSなどの神経変性疾患における病態解明等)。2007年大阪大学医学部医学科卒業。名古屋大学大学院にて博士課程修了。Movement Disorders Society Blue Ribbon Prize(2016年)、日本神経学会最優秀口演賞(2018年)など多数受賞。
「シングケア」開発者:青木 春奈 氏
シズクワークス代表 / 声楽家
大阪音楽大学声楽科等を卒業後、地域社会や介護施設に向けた音楽レクリエーションの企画・運営に携わる。高齢者や進行性パーキンソン病などの神経疾患患者を対象とした複合レクリエーションプログラム「シングケア」の開発・評価を推進。スーパー・コート各施設で実践的な音楽ケアを提供している。

パーキンソン病と音楽ケアに関するよくある質問(FAQ)

Q. パーキンソン病に対して「音楽」や「歌」はどのような効果がありますか?

A. リズム刺激による歩行障害の改善(すくみ足対策)に加え、歌唱による呼吸筋や発声器官の運動が、パーキンソン病特有の「小声」「構音障害」「嚥下障害(飲み込みの低下)」の維持・改善に有効であることが学術的に実証されています。また、楽しみながら取り組めるため、リハビリへの参加意欲(アドヒアランス)を高める効果もあります。

Q. 重度のパーキンソン病(ヤールステージ4〜5)でも参加できますか?

A. はい、可能です。今回の大阪大学との共同研究でも、対象者の重症度中央値は「ステージ4.0」であり、車椅子を使用されている方や介助が必要な方でも、完遂率78.1%という高い継続実績が得られています。専門職が見守る安全な環境下で実施されます。

Q. スーパー・コートのどの施設でシングケアや専門リハビリを受けられますか?

A. 今回研究を実施した「スーパー・コート オリーブ・宝塚」をはじめ、関西エリア(大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀)で展開するパーキンソン病専門対応ホームにて専門的なケアやリハビリプログラムを導入しています。施設ごとの実施状況や受入体制については個別にお問い合わせください。

科学的根拠に基づいたパーキンソン病ケアならスーパー・コートにご相談ください

スーパー・コートでは、大学研究機関との産学連携による最先端の知見を取り入れ、パーキンソン病などの神経難病を抱えるご入居者様が「安全・清潔・イキイキ」と暮らせる環境づくりを推進しています。24時間看護体制や理学療法士・作業療法士によるリハビリ体制など、専門的な受け入れ相談を随時承っております。

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本研究を実施した施設「オリーブ・宝塚」の詳細→ スーパー・コート オリーブ・宝塚の施設情報

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